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返ってきたミトラ通信

おおいなる調和を目指してしなやかに生きる。

Planet-9

会場に着いた。

「とうとう卒業だね。長かったようで、早かったね。」

「そうだね。あっという間だったね。」

似たような会話があちらこちらから聞こえてくる。

 

クラスメートが近づいてきた。このクラスメートは、同じ太陽系に転生していく。確か火星といっていた。

「よう、地球に行くんだってな。すげーな、おまえ。地球に行くのは久しぶりのことなんだってな。気を付けてな。早く帰って来れるといいな。また会えるといいな。」

「ありがとう。そうなんだ。地球に行くんだ。」

「きみともまた会えるさ。絶対また会えるさ。そういえば、きみは火星に行くんだろ。地球の隣だね。」

「そうなんだ。火星に行くんだ。近所なんだな。また、よろしくな。」

「あっ、もうじき、式典が始まるぜ。会場へ急ごう。」

 

パパパパーン、パパパパパーン、パパパパーン、パーンパーンパーーン♪

 

開会のファンファーレが鳴る。

式典の前半は、この塾の後援者の挨拶だ。 一体何人出てくるのだろうか。

後援者は、宇宙の行く末を案じ、この塾に想いを託しているから、熱くなって、話が長くなるのは理解できる。

後援者の熱気とは裏腹に、こっちは冷めてくる。

それにしても、挨拶が異様に長い。全く気が遠くなりそうだ。

 

やっと、塾長の出番が回ってきた。 塾長が前に出てきた。壇上に立つ姿は威厳に満ちている。

 

「かわいい、優秀なわが子たちよ。卒業おめでとう。」

「これから、君たちは、各々の星に転生して、散らばっていく。そして、君たちは、それぞれの星で、それぞれの役割を果たしていく。役割を果たしていきながら、君たちは、大きく成長することじゃろう。ここで得たことは、すべての基礎に過ぎない。どのように応用していくかは、君たち次第だ。」

「それぞれの星での活躍を願うぞ。」

「まずは、星に転生すること自体が役割の一つでじゃ。そして、その星で転生を繰り返して、そこで、生きること自体も役割の一つじゃ。特別な何かをすることだけが役割ではないぞ。どうか、じっくりと取り組んでもらいたい。」

「以上じゃ。」

 

塾長の挨拶は思ったより、あっさりしたものだった。

そして、無事に、式典は終わった。

 

式典会場の出口で、塾長が一人一人に声をかけて送り出している。

「・・・・・・。さぁ行ってきなさい!」

 

次は、ボクの番だ。

「キミは、確か地球に転生じゃったな。地球は大変なところじゃがな、面白いところでもあるぞ。あまり心配しないで、楽しんで来るのじゃぞ。」

「はい!頑張ります!」

「カッカッカッ、そんなに気負わなくてよいぞ。でも、まぁ、シッカリな。」

塾長と握手をして別れた。

 

「キミは・・・・・・。」

塾長はまた、別のクラスメートに声をかける。

 

式典が終わると、星に転生するまでの説明会が開催される。

みんなで、説明会会場に向かった。

 

to be continued